こんな疑問のヒントを答えます。
おうちモンテッソーリをする時に、環境作りと同時に大事なのが、子どもへの関わり方だと思います。
モンテッソーリ教育によれば、教師や親などの大人は、人的環境とも言われています。
自宅でできるおうちモンテッソーリの始め方について、3回に分けてまとめています。
- 環境作りの方法
- 子どもへの関わり方
- おしごとの実践方法
2回目は、普段子どもに接する時や、教具(おしごと)に取り組む時の接し方、やらないほうがいい接し方を、まとめました。
この記事では、以下の参考図書や実際におうちモンテを実践した中で、効果のあったことを元にまとめています。
✔本記事の内容
・子どもに関わる時のポイント4つ
・教具に取り組む時のポイント3つ
・やってはいけない関わり方5つ
自宅でできる!おうちモンテッソーリ教育の始め方
おうちモンテで大切なのは、モンテッソーリ教育の考え方を理解して、自宅の環境作りをすることだと思います。
✔ 日常生活を子どもが自分でできるように工夫する
✔ おもちゃや教具を自由に出し入れできる収納棚を用意する
✔ 子どもの意思や選択を尊重して受け入れる
おうちモンテの始め方① 日常生活を子どもが自分でできるように工夫する
日常生活を子どもが自分でできるように、子どもサイズの家具を揃えたり、高さが足りない時は、踏み台をおいたりしました。
前回の記事でも、部屋ごとの具体例をご紹介しています。
おうちモンテの始め方② おもちゃや教具を自由に出し入れできる収納棚を用意する
おもちゃの出し入れも、子どもが自分でできるようにする工夫をすると、部屋もすっきりして片付けの習慣がつきます。
詳しくは、以下の記事でご紹介しています。
おうちモンテの始め方③ 子どもの意思や選択を尊重して受け入れる
子どもも1~2歳ごろには自分の意思でやりたいことがたくさん増えます。
我が家では、基本的に子どもの意思や選択を尊重していて、子どもと接する時にもいくつか意識していることがあります。
【おうちモンテッソーリの実践】子どもと接する時のポイント4つ
✔ 観察する
✔ 環境を整える
✔ 援助する
✔ 見守る
子どもと接する時のポイント① 観察する
環境を整えて援助する前に、子どもを観察します。子どもが何か行動に夢中になるのには、理由があります。
ママみたいにボールを片手で2個持ちたい!
片手に、1つボールを持ってる時は大丈夫なのに、2つボールを持とうとして落とすと、癇癪を起こす。
子どもは、ママが片付ける時に、片手でボールを複数個持っているのを見て、同じようにやりたかった。
それがわかった途端、子どもの謎行動を見た時は、まずは観察しようと意識するようになりました。
まずは観察していくと、その理由がわかると実感したできごとでした。
子どもと接する時のポイント② 環境を整える
子どもの興味ややりたい動作がわかったら、環境を整えます。明確にわからなくても、適宜年齢に応じた環境を用意してあげてもいいと思います。
下の記事では、子どもが自分のことを自分でできるよう、具体的な環境の整え方をまとめました。
日常生活の環境作りと、おしごとの環境作りとに分けて、具体例もまとめています。
子どもと接する時のポイント③ 援助する
環境を整えると近いですが、環境を整えたら、一人でできるよう援助します。
具体的なポイントは
・手を出しすぎないこと
・ママやパパの動きを見せてあげること
1~2歳児はとにかく大人の真似をしたい、できるようになりたい意欲が強いので、適宜サポートをしてあげるとあっという間に伸びます。
階段登り降りのエピソード
夕飯前と寝る前とで、毎日1時間近くも、階段登り降りをやりたいと意思表示したので、私は手を添えて、毎日付き合いました。
その結果、1歳半頃には走れるようになり、めったに転ばないほど足腰が強く育ちました。
子どもと接する時のポイント④ 見守る
危険なことや周りに危害を加えることでない限り、子どもの行動は見守ってあげると良いと思います。
特にチャレンジしたくて繰り返しやろうとしている時は、すぐできるように手を貸すのではなく、試行錯誤しながらできるようになるのを見守ってあげます。
子どもが環境と関わり始めるまでは、大人は積極的に、環境と交流し始めたら、消極的にするといいです。
【おうちモンテッソーリの実践】教具に取り組む時の接し方ポイント3つ
おうちモンテで教具に取り組む時のポイントは次の通りです。
✔ 動作を、ゆっくり丁寧に、順序立てて、見せる
✔ 子どもが真似てやる時は、訂正せずにまずは見守る
✔ 訂正は、正しい動作を何度もやって見せることで行う
動作を、ゆっくり丁寧に、順序立てて、見せる
モンテの幼児教室でも先生から教わりましたが、動作をゆっくり一つ一つ見せることで、子どもは真似します。
スロー再生したくらいのいつもの4倍遅いくらいでOKです。
この時、言葉での説明は、混乱させる原因になるので、口で説明しながら行わないのがポイントだそうです。
子どもが真似てやる時は、訂正せずにまずは見守る
失敗したり・上手にできない時、その場で訂正をしたり、「違うでしょ」と間違いを指摘したりしないのが重要です。
訂正は、正しい動作を何度もやって見せることで行う
間違いの訂正は、次の機会にもう一度ゆっくり分かりやすく見せてあげることで行ないます。
すぐに出来ないことは、何度も繰り返し見せることで、そのうち上手にできるようになります。
【おうちモンテッソーリの実践】やってはいけない接し方5つ
子どもを大人の考えや都合でコントロールせずに、一人の人格を持った人間として尊重することが大事です。
親も誰でも最初は初心者なので、最初から理想通りにはいきませんが、大人として最低限やってはいけないとされる関わり方を、参考文献を元にご紹介します。
✔ 禁止
学研教育出版『モンテッソーリの子育てシリーズ』モンテッソーリの子育て おとなが子どもにできること より引用
✔ 代行
✔ 命令
✔ 放任
✔ せきたて
やってはいけない接し方① 禁止
危険な行動や人を傷つける行動は、すぐに叱る必要があります。
ですが、「やめなさい」「うるさい」「だめ」「汚い」など、大人の都合や好みで子どもの活動を禁止するのはやめましょう。チャレンジしない子どもになります。
チャレンジしない子は成長しません
やってはいけない接し方② 代行
「ママがやるほうが早い・きれい」「やってあげる」など、子どもがチャレンジする前に代わりにやるのはやめましょう。
親に依存するようになり、自分でできるようになりません。
やってはいけない接し方③ 命令
「〜してはだめ」「〜しなさい」と指示や命令して子どもを服従させるのはNGです。
教育熱心でしたが、意思を尊重されていないと、子どもながらに感じていました。
私がモンテッソーリ教育を子どもに実践しようと思ったのも、この影響が大きいです。
子どもはまだ話せなくても、一人でできなくても人格を持った一人の人間です。そして話せなくても意思表示は0歳のときからできます。
やってはいけない接し方④ 放任
なんのルールも決まりも定めずに、子どものやりたい放題もNGです。
・テレビを見る時はソファーに座って2m離れる
・ご飯は食卓で食べて、テレビは消す
このルールも、毎回事前にアナウンスすることで、習慣化するので、子どももちゃんと聞いてくれます。一度決めたルールは変えない一貫性を持たせるのがコツです。
やってはいけない接し方⑤ せきたて
子どもは時間が大人の倍かかって、当たり前です。子どもがなにかに集中している時に、催促して「早く!」や「はい、おしまい!」はNGです。
我が家では、時間の余裕を作るために
・家事は極力機械化か外注化
・子どもを急き立てなくて済むように、時間余裕を持って前日に準備するなどして工夫してます
子どもに余裕を持って接するためにも、家事の時間は極力減らすように工夫しています。
以下の記事では、大幅に生活の生産性向上ができるライフハック術をまとめました。
まとめ
上記でご紹介した接し方をすることで、おうちモンテで子どもの自主性を尊重したサポートができるようになります。
・子どもに接する時のポイント4つ
→観察する、環境を整える、援助する、見守る
・教具に取り組む時の接し方ポイント3つ
→動作を、ゆっくり丁寧に、順序立てて、見せる
→子どもが真似てやる時は、訂正せずにまずは見守る
→訂正は、正しい動作を何度もやって見せることで行う
・やってはいけない接し方5つ
→禁止、代行、命令、放任、せきたて
私もそうでした…
子どもを尊重して接していれば、自発的に取り組み、自分の力で最後までやりきるようになります。
ひとつずつでも、できそうなことからやってみると子どもが変わるかもしれません。
読んでいただき、ありがとうございました。